伊勢神宮を巡る旅|深い静寂に社殿が並ぶ月讀宮

お伊勢さんと親しまれる伊勢神宮は、正式名称を「神宮」といいます。
皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(外宮)の両正宮を中心に、14の別宮、109の摂社・末社・所管社を合わせた125社の総称です。

御塩殿神社、饗土橋姫神社への参拝に続き、今回ご紹介するのは、内宮の別宮である「月讀宮(つきよみのみや)」です。
別宮とは、正宮に次ぐ特に重要なお宮のこと。

車が行き交う賑やかな御幸道路から一歩敷地へ入ると、まるで別世界のように空気感が変わり、心地よい静寂に包まれた参道が迎えてくれました。

圧巻の光景、横一列に並ぶ4つの社殿

参道を歩み進めた先に現れたのは、息をのむほど美しい光景でした。
式年遷宮を7年後に控え、既に新しく建て替えられたばかりのみずみずしく綺麗な社殿が、横一列に4つ、厳かに並んで鎮座しているのです。


この4つのお宮にお祀りされているのは、実は「一つのご家族」の神々です。

  • 月讀宮(主祭神:天照大御神の弟神である月讀尊)
  • 月讀荒御魂宮(月読尊の荒々しく活動的な御神徳)
  • 伊佐奈岐宮(父神である伊弉諾尊)
  • 伊佐奈弥宮(母神である伊弉冉尊)

偉大な父神と母神が、息子の月讀尊の隣に並び、優しく見守っているかのような、温かくも引き締まった神聖な空間がそこにはありました。

立て札に倣う、正しい参拝の作法

面白いのは、4つの社殿が並ぶ順番通りに右からお参りするのではない、ということです。 境内には分かりやすい立て札が立てられており、参拝の順番が記されていました。

  1. 月讀宮(右から2番目)
  2. 月讀荒御魂宮(一番右)
  3. 伊佐奈岐宮(左から2番目)
  4. 伊佐奈弥宮(一番左)

私もこの古くからの習わしに倣い、それぞれのお宮の前でお賽銭をあげ、心を込めて「2礼2拍手1礼」でお参りをさせていただきました。

基本情報

  • 別宮名:
    皇大神宮別宮 月讀宮(こうたいじんぐうべつぐう つきよみのみや)
  • 住所
    三重県伊勢市中村町742-1
  • アクセス
    近鉄五十鈴川駅より徒歩10分。
    JR伊勢市駅駅下車。循環バス「中村町」バス停より北へ徒歩5分。

結び

外宮の「御木曳(おきひき)行事」の賑わいと熱気の中に身を置いたあとに訪れた、この月読宮の深い静寂。
そのコントラストが、より一層この場所の神聖さを際立たせていました。

木肌の美しい社殿を前に手を合わせながら、私が祈ったのは「今の平和への感謝」です。

平和で戦争のない世界がいちばん。

この激動の時代に、こうして健やかに神宮を巡り、神々のご家族に見守られながら感謝の祈りを捧げられること自体が、何よりの幸せだと深く心に染み入る参拝となりました。