滋賀縣護國神社|彦根の護國神社を訪ねて

2023年1月。
新年の澄み渡る空気の中、私は愛車を走らせ滋賀県彦根市へと向かいました。

これまで、長浜での陶芸体験や近江八幡でのスケッチなど、滋賀には何度も足を運んできましたが、不思議と縁が繋がらずにいた場所、それが「滋賀縣護國神社」でした。

今回は、心静かに英霊への感謝を捧げることをメインに据え、美食の宝庫・近江の味覚を楽しむ、新春のひとり旅です。

国宝彦根城の懐に抱かれた
気高き聖域

滋賀縣護國神社は、徳川四天王の一人、井伊家の居城であった国宝彦根城の郭内に鎮座しています。

城を守るように佇むその姿は、戊辰戦争から大東亜戦争に至る、滋賀県ゆかりの3万4千余柱の御霊を静かに守り続けているかのようです。

目の前に現れた銅板葺きの正殿は、決して華美ではありませんが、スッと背筋を伸ばして立つ武士のような、凛とした潔さを感じさせる佇まいでした。

心を彩る
「花手水」のおもてなし

境内に入って一番に目を奪われたのは、手水舎でした。
そこには、見事なまでに美しく活けられた「花手水」が、参拝客を優しく出迎えてくれていたのです。

菊や百合、そして鮮やかな橙色の花々が、石造りの手水鉢を華やかに彩っています。
冷たい冬の空気の中で、そこだけが春が来たような温かさに満ちていました。

こうした細やかな「おもてなし」の心に触れると、参拝前からウキウキとした幸せな気持ちに包まれました。

御朱印に刻まれた
「彦根の魂」

参拝を終え授かった御朱印には、この土地ならではの深い歴史が凝縮されていました。

  • 「一期一会」の墨書き:
    この言葉を茶道の精神として広めたのは、他ならぬ彦根藩主・井伊直弼公です。
    参拝者一人ひとりとの縁を一生に一度のものとして大切にする、神社側の誠実な想いが伝わります。
  • 「赤備え」の兜の押印:
    中央に輝く兜は、戦国最強と謳われた井伊軍団の象徴「赤備え」を表しています。
    かつて大切なものを守るために勇猛に戦った赤備えの志が、ここに祀られる英霊たちの想いと重なり、胸が熱くなりました。
  • 一月十四日の日付:
    お正月気分がまだ残るこの日、新しい一年の指針としてこの御朱印を授かれたことは、私にとって何よりの「一期一会」となりました。

木枯らしを抜けて
近江の至福へ

参拝後は、改めて国宝彦根城の威容を仰ぎ見ながら散策を楽しみました。
しかし、琵琶湖から吹き抜ける冬の木枯らしは想像以上に厳しく、早々に城下町の賑わいへと戻りました。

冷えた体を温めてくれたのは、お目当ての「近江牛丼」です。
口の中でとろけるような肉の旨みを噛み締め、旅の充実感を味わいました。

祭典

・春季例大祭  4月5日

・みたま祭   8月13日~15日

・春季例大祭  10月5日

参拝情報

  • 住所
    滋賀県彦根市尾末町1番59号
  • 授与時間
    9時30分~16時30分
  • アクセス
    JR「彦根駅」西口より徒歩約10分、名神「彦根IC」より約3km。
    駐車場30台有

結びに

「一期一会」の言葉が胸に深く落ちた、今回の彦根旅。
井伊直弼公が愛した茶道の心と、赤備えの誇り。

英霊たちが守り抜いたこの平和な世で、私たちはその心を次世代へと繋いでいかなければなりません。

「平和で戦争のない世界がいちばん」

木枯らしの中、力強く建つ国宝彦根城を背に、私は出会えたすべての縁に感謝しながら帰路につきました。